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去年より、弊社ライトアップ主催のSEOセミナーを行っているのですが、私(森山)が講師として登壇させていただいております。こちらのWTE Columnsでも、少しSEOの情報を配信していこうかなと考えています。

2016年はSEO業界において大変多くの話題がありました。AMPであったり、2年ぶりのペンギンアップデートであったり、年末に発表されたMFIであったり。それらのアップデートを経て、今後のSEOの対策方法もどんどん変化していくと考えています。

今回はそんな背景も踏まえ、2017年におけるSEOのトレンドを予測してみたいと思います。私の方で考える7つのキーワードを挙げてみます。※各リンククリックで、それぞれの説明に飛びます

それでは、一つずつ説明させていただきます。


MFI(モバイルファーストインデックス)

mfi

1番の注目はやはりこれではないでしょうか?モバイルフレンドリーのアップデートの際も大騒ぎしましたが、それ以上に今回は色々と不安の声を聞きます。

モバイル ファースト インデックスに向けて:Googleウェブマスターセントラル
https://webmaster-ja.googleblog.com/2016/11/mobile-first-indexing.html

MFI(モバイルファーストインデックス)とは

これまで、Googleは検索結果の順位を決定するために、PCサイトのコンテンツだけを見て評価してきました。モバイルファーストインデックスとはその評価の仕方を今後、PCサイトではなくモバイルサイトを優先して評価対象として考えていくという内容です。Google検索の利用者はモバイルユーザが大多数であることが背景にあります。

個人的なお薦めとしては、Google自身が推奨しているレスポンシブウェブデザインを導入することなのですが、サイトの作り上、すぐに実装することは難しいサイトもあるかと思います。そのため、以下を気を付けられれば良いかと考えています。

  • モバイルに最適化したサイトがない場合は、構築したほうが良い
  • モバイルサイトの方がPCサイトより、情報量が少ない場合は、情報量を揃えた方が良い
  • モバイルサイトとPCサイトのURLが違う場合、URLを揃えた方が良い

ウェブデザイナーの間でも実は「モバイルファースト」という言葉があります。今後、モバイルがメインになることを予測し、ウェブサイトの構築もスマホから構築していくというもの。特にレスポンシブデザインを勉強してきた方であれば、ご存知のフレーズかと思います。今後もより一層、モバイル中心の世の中になっていくかと思います。その流れを受けて、SEOだけでなく、制作の現場もWEBマーケティングの現場も「モバイルファースト」を心がけなくてはいけないのではないかと思います。


AMP(Accelerated Mobile Pages)

amp

Googleのプッシュにより、2016年を通じて非常に話題になったAMP。実際のところ、現在ではまだ対応・非対応によるランキングの影響はありませんが、今後指標として扱われる可能性はあるのかなとは考えています。

Accelerated Mobile Pages Project
https://www.ampproject.org/

AMP(Accelerated Mobile Pages)とは

Google社とTwitter社で共同開発しているモバイルサイトでウェブページを高速表示させる仕組み。amp-htmlというフレームワークを使用し、その仕様に沿ってモバイルサイトを構築することで、Googleの検索結果やTwitterからのリンク表示速度を高速化することが出来る。回線や端末の性能上、表示速度がどうしても劣るモバイルでの、ユーザ体験の改善を目的として、Googleが率先し告知を行っています。

私もamp-htmlを勉強し、実際に実装を行っています。AMPの難しいところとして、ソース管理が、通常のHTMLとamp-htmlと二重になってしまうところがあり、メンテナンス性が悪くなってしまうことがあります。また、サイト表現にjsを頼れなくなってしまうのも正直ツラいところですね。

ただ、その手間や不便性を超えても、高速化によるユーザ体験の向上はメリットであると考えています。実際私自身、スマートフォンでサイトを見るとき、AMP対応サイトの便利さは心から実感しています。最近では、優先的に閲覧してしまうようにもなっています。このデメリットをいかに解消出来るかが、今後のAMP普及の鍵なのではないかなと考えています。


コンテンツマーケティング

今後も、SEOにおいてコンテンツ対策は一番重要な要素になっていくかと思います。敢えてコンテンツSEOという形ではなく、コンテンツマーケティングという視点で私は注目をしています。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとは、ユーザにとって有益なコンテンツを制作し、配信していくことで、ユーザとの関係性を深めていき、購買につなげていくマーケティング手法。サービス側が一方的にユーザに情報を提供する広告型のマーケティングと相反し、ユーザが検索エンジンなどで自分で情報を探し購買に流れていく形をとります。

コンテンツSEOという言葉が出るように、コンテンツマーケティングとSEOとの相性はとても良く、近年のSEO対策の主流がリンク対策から、コンテンツ制作に流れてきているように感じています。ただ、それによって色々な問題も起きているのは事実。

去年、某キュレーションメディアで、問題が起きたことは記憶に新しいかと思います。これは起こるべくして起こったものだと考えており、コンテンツマーケティングやSEO対策で、コンテンツを増やすことばかりに力を入れすぎて、質の管理が追い付かなくなってしまう。これは被リンクのSEOが流行った時も同じような状況だったのではないかと考えていますし、ある特定のメディアだけでなく、この業界全体で抱えている問題なのではないかと考えています。

今後、こういった問題を経て各企業、質の管理に力を入れていくことになると考えています。上げることばかりに気を取られずに、ユーザの視点で有益な情報提供が出来るように、体制を整えていく必要があるのかなと思います。


SSL対応

2014年にGoogleがSSLの対応もランキングの評価対象にするという発言があり話題になったSSL対応。2017年からは更に本格的に対策を取られるようになります。GoogleのブラウザChromeでSSL対応していないサイトで、警告を表示するなどの告知があり、今後のSSL導入が必須となっていくように思っています。

Moving Towards a More Secure Web:Chromium Blog
https://blog.chromium.org/2016/09/moving-towards-more-secure-web.html

SSLとは

SSLとは、インターネット上で通信を暗号化する技術のことを言い、暗号化により、WEB上より送信された情報の盗聴や改ざんを防止することが出来ます。SSLに対応しているサイトは、「https://~」というURLにて運用されます。個人的には、サイトに訪問したら必ずhttps://~のURLにリダイレクトされる「常時SSL」対応が好ましいと思っています。

私の考えとしては、現在のウェブサイトのほとんどが、何かしらの情報を送信できるようになっていると考えており(お問い合わせフォーム等)、個人情報やセキュリティ情報を守るためにも、やはり暗号化は必須であるかと考えています。

これまでSSLがそこまで普及してこなかった理由として、コスト面の問題が一番大きかったかと思います。ただし、最近ではRapid SSLのような1,000円台で購入出来る証明書もありますし、更に無料で導入が出来るLet’s Encryptのようなプロジェクトも存在します。ネットが安全に利用できるようにも、SSLが更に普及していくことが望ましいと考えています。

※もっと本音を言いますと、ウェブサイトの暗号化以上に、メールの暗号化(TLS/SSL対応)の方が重要だと考えています。特に日本では普及していないので、セキュリティ上問題かなと…。


PWA(Progressive Web Apps)

去年のAMPのように、今年技術的な部分で注目されるのではないかと考えられているのが、PWA(Progressive Web Apps)。ただ、Safari(iOS)が非対応であるため、一般的な普及自体はまだ先なのではないかなと考えています。

はじめてのプログレッシブ ウェブアプリ
https://developers.google.com/web/fundamentals/getting-started/codelabs/your-first-pwapp/?hl=ja

PWA(Progressive Web Apps)とは

モバイル端末で、ウェブサイトをネイティブアプリのように利用が出来る技術で、例えば、ホーム画面にアイコンを追加し、「プッシュ通知」や「オフライン機能」が使えるようになります。AMPと併用することも出来るため、ストレスのないユーザ体験をウェブアプリにて実装することが可能になります。

SEOとの関連性で言えば、今のところランキングには何も関係ない項目かと思います。但し、今後のウェブサイトのモバイル最適化を考えていくと、とても重要な技術となります。

スマホ端末上でのネイティブアプリと、WEBアプリの対決構造は以前からありました。どちらもメリットデメリットを兼ね揃えており、ネイティブアプリは動作が快適な分、インストールの手間がありました。逆にWEBアプリは快適性の面で、ネイティブアプリに比べると弱いです。PWAの普及によって、WEBアプリの力は増していくのではないかと考えています。ただ、iOSとしては、PWAはビジネスモデルを破壊する仕組みであるため、実装は遅くなるのではないかと考えています。


構造化マークアップ

Schema.orgなどに代表される、構造化マークアップ。数年前から存在していたものの、いまいち盛り上がらなかった原因として、ランキングにも特に反映されないし、導入のメリットがあまり得られなかったことが原因かと思います。ただ、AMPの普及や去年のリッチカードなど、漸く構造化マークアップに日の目が当たる時代が来そうな予感もしています。

構造化マークアップとは

構造化マークアップとは、HTMLで書かれた情報が何を意味しているのかを、検索エンジンやクローラーに理解出来るようなタグ付けをしてあげることです。例えばPタグであれば、そのデータは段落であるという情報でしか、検索エンジンは理解できません。構造化マークアップをすることで、その段落が「名前」なのか、「企業名」なのか、「商品名」なのか、それとも「商品価格」なのか、細かく設定が可能です。一般的にマークアップのフォーマットとして、schema.orgの仕様を使われています。

schema.org
http://schema.org/

私自身、2年くらい前に、構造化マークアップはものすごくハマって、積極的に取り組んでいたのですが、やはり、あまりメリットを体験出来ず、最近のプロダクトでは特に対応をサボっていました。そんな構造化マークアップに良いニュースとしては、モバイルでのGoogleの検索画面にAMPカルーセルが表示されたり、去年の5月にリリースされた検索画面のリッチカード表示など、少しずつではありますが、対策するとよいことも増えてきたように思います。

今後のことを考えると、更にGoogleの検索画面は様々なコンテンツを適切な形で表示出来るよう、検索画面のリッチ化はしていく部分だと思っています。強調スニペットなんかも、SEO業界で話題に上りました。構造化マークアップは、HTMLタグでは伝えきれない、コンテンツの情報を伝える上で、非常に有効なマークアップ方法だと考えています。まだまだ、そこまでメリットは薄い現状ではありますが、SEOを目指すうえで、勉強しておくことは悪くないのかなと考えています。


PageRank(Real PageRank)

さて、最後のキーワード。これは果たして掲載するべきか悩みました。何を今更PageRankなのか?と思われるかもしれないのですが、実はPageRankはSEOで重要な指標の一つです。2015年のRankBrainの話題の際にも、PageRankはまだ重要な指標である話(直接的ではないが)は出ました。去年の3月に、TBPR(Toolbar PageRank)の廃止の話題が出ました(ツールバーで表示されるPageRankの提供を終了する)。但し、Googleの裏ではまだこの指標は生きています(TBPRに対し、Real PageRankと呼ばれたりします)。

被リンク対策と聞くと、ネガティブな印象を持つ方が多いかと思います。ただし、被リンクによって順位が決まるのも事実ではあります。

個人的な意見を書きますと、Googleの指標の一つとして「Authority(権威性)」というものがあります。その分野で有用な情報を常に提供しているサイトは、オーソリティーサイトとして評価をされることになります。そういうサイトは、やはり自然に各メディアや記事に引用されたり、リンクをされたりする傾向にあります。そういうサイトを目指すことが、PageRank対策に紐づくのではないか?と考えています。

内容のあまりないサイトに、多くのリンクが貼られるというのはやはり不自然と感じますよね?そういうサイトはリンクを購入しているのではないかと思われやすいのではないかと思います。逆に、自然なリンクが集まるような信頼性の高いウェブサイトを構築できれば、Googleはちゃんと評価してくれるのだと考えています。


まとめ:一番重要なことは…

以上が私が考える2017年のSEO業界で注目しているキーワードです。ただ、一つ忘れて欲しくない点として、Googleはどういう基準で順位を決めているかということ。

「ユーザの視点で最適な体験が出来ること」

これに尽きると思います。例えば、MFIの背景もGoogle検索でPCユーザをモバイルユーザが追い越したことがきっかけです。コンテンツ改善は有効な情報提供のため、AMPやPWAのような技術もより良いユーザ体験を与えるためのものです。SSLもユーザの情報を守るために必須です。

企業のウェブ担当として、SEOに取り組む際は、結果を求められてしまう以上、費用対効果の高い方法で、検索エンジンの順位を上げることに、どうしてもフォーカスせざるを得ないと思います。但し、ただランクが上がればよいという発送に終始してしまうと、結局は上がったとしても結果に結び付かないケースが多いのではないかと考えています。

あくまでユーザのために、有益で信頼できるサイトを作っていくこと、それらが私たちの最重要課題で、それが出来れば結果は必ずついてくるものであると、私自身は考えています。

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Webデザイナー兼、制作ディレクター。オンライン英会話「ワールドトーク」の立ち上げ、及び40社以上のオンライン英会話、100社以上のオンラインマッチングサイトの立ち上げに関与。毎月SEOとオンラインマッチングビジネスのセミナーで講師として登壇中。
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