開発事例|6言語・6通貨対応。オンラインスクールの海外展開を支えた多言語・多通貨システム開発
オンラインレッスン予約システム「WTE」を提供していると、よくいただくご相談があります。
「海外向けにもサービスを展開したいのですが、多言語対応はできますか?」
オンライン英会話では、講師がフィリピンをはじめとした海外在住であることも珍しくありません。
また、日本国内向けサービスであっても、利用者は外国籍の方というケースも増えています。
そのためWTEでは以前から、日本語・英語の2言語を標準機能として提供しています。
さらに、お客様のご要望に応じて、中国語・韓国語・ベトナム語など、多言語対応の実績も数多く積み重ねてきました。
はじめまして。株式会社ライトアップの森山(@wu_moriyama)です。
これまで、15年以上のオンラインスクール運営と、200校以上のスクール立ち上げを実施してきました。
今回は、その中でも特に大規模な海外対応プロジェクトをご紹介します。
海外展開を見据えたオンライン英会話スクール
今回ご紹介するのは、WTEをご利用いただいているCurious World様の開発事例です。

Curious World様は、「英語を学ぶ人の可能性を広げる」をテーマに、オンライン英会話を中心とした教育サービスを展開されています。
もともとはクラウドファンディングで支援を集め、オンラインスクールを立ち上げたというユニークな経歴を持ち、現在では多くの受講生に利用されるスクールへと成長されています。
サービス内容も一般的なオンライン英会話にとどまりません。
- オンライン英会話
- 留学サポート
- ビジネス英語
- アカデミック英語
- 英検対策
- メタバース留学
など、幅広い学習ニーズに対応されています。
さらに、大学や高校などの教育機関へもサービス提供を行うなど、オンラインスクールの枠を超えて活動の幅を広げています。
講師陣には、ビジネス英語やアカデミック英語など、高度な指導ができる講師も多く在籍。
また、「1日に何度でもレッスン予約ができる」という独自のシステムを採用し、本気で英語を学びたい人が、好きなだけ学習できる環境を提供されています。
そんなCurious World様から今回ご相談いただいたのが、
「海外にもサービスを広げていきたい。」
という新たなチャレンジでした。
6言語・6通貨に対応
今回今回のプロジェクトでは、以下の6言語・6通貨への対応を行いました。
対応言語
- 日本語
- 英語
- 韓国語
- 繁体中国語
- ベトナム語
- アラビア語
対応通貨
- 日本円
- 米ドル
- 韓国ウォン
- 台湾ドル
- ベトナムドン
- サウジアラビア・リヤル
今回対応したのは、予約システムの画面だけではありません。
サービスサイト全体を多言語化し、海外ユーザーが違和感なく利用できる環境を構築しました。
さらに、システムから自動送信されるメールもすべて多言語対応しています。
例えば、
- 新規会員登録メール
- メールアドレス認証
- パスワード再設定
- レッスン予約完了メール
- キャンセル通知
- 決済完了メール
- 各種システム通知
など、ユーザーが受け取るすべての通知を、それぞれが利用している言語で自動送信する仕組みを構築しました。
つまり、日本語で登録した方には日本語で、韓国語を利用している方には韓国語で、ベトナム語を選択した方にはベトナム語でメールが届きます。
画面だけではなく、サービス利用中の体験全体を母国語で統一することで、海外ユーザーでも安心して利用できるオンラインスクールを実現しました。




AIの進化で、多言語対応は大きく変わった
数年前まで、多言語サイトを制作する場合は、翻訳会社へ依頼することが一般的でした。
もちろん品質は高い一方で、
- 翻訳費用が高い
- 修正のたびにやり取りが発生する
- 納品まで数週間〜数か月かかる
といった課題がありました。
さらに、システム開発ならではの難しさもあります。
例えば、
- レッスン予約
- キャンセル待ち
- 保有ポイント
- 講師プロフィール
- 受講履歴
など、オンラインレッスンシステム特有の機能名や画面上の文言は、一般的な翻訳だけでは文脈が伝わりにくいことがあります。
そのため、翻訳会社に依頼した場合でも、実際に画面へ反映してみると「この表現は利用者には分かりづらい」といった調整が必要になるケースも少なくありませんでした。
一方で、2026年現在は状況が大きく変わっています。
AIは画面全体の流れや前後の文脈も踏まえて翻訳できるため、システムの機能名やUIの文言についても、以前より自然で一貫性のある翻訳を作成できるようになりました。
実際に今回のプロジェクトでも、多くの翻訳をAIで作成しましたが、最終確認・微調整だけで運用できるレベルの品質を実現できています。
その結果、
- 翻訳コストを大幅に削減
- 納品スピードは約3〜4倍高速化
- 修正対応も短時間で反映
- システム特有の用語も、より自然な表現で統一
と、コスト・スピード・品質のすべてで、従来より大きな改善につながりました。

翻訳だけでは終わらない海外対応
海外向けサービスでは、「翻訳されていること」以上に、「自然に利用できること」が重要です。
そのため今回のプロジェクトでは、ユーザー体験(UX)まで考慮した多言語対応を行いました。
ユーザーに合わせて最適な言語を自動表示
サイトを開いた際には、まずブラウザの設定言語をもとに表示言語を判定します。
ブラウザの情報が取得できない場合には、アクセス元のIPアドレス(地域情報)も参考にし、そのユーザーに適した言語を表示する仕組みを構築しました。
例えば、日本からアクセスした場合は日本語、韓国からアクセスした場合は韓国語、といったように、初めて訪れたユーザーでも迷わず利用を開始できます。
一度選んだ言語は次回以降もそのまま
海外在住だからといって、必ずしも現地の言語を利用したいとは限りません。
例えば、アメリカ在住の日本人であれば、日本語のまま利用したいというケースもあります。
そこで、ユーザーが一度表示言語を変更した場合は、その設定を保存し、次回以降も同じ言語で表示されるようにしました。
毎回言語を切り替える必要がなく、継続して利用するオンラインスクールだからこそ、ストレスなく使い続けられる体験を実現しています。
世界各国のタイムゾーンに対応
オンラインレッスンは、講師と受講者が異なる国にいることが珍しくありません。
そのため、WTEでも以前から
「タイムゾーンに対応できますか?」
というご相談を数多くいただいてきました。
しかし、予約システムにおけるタイムゾーン対応は、見た目の時刻を変更するだけではありません。
予約システムは「時間」がすべての基準になるため、システム全体で一貫した管理が必要になります。
- レッスンスケジュールの表示
- 予約・キャンセル受付
- リマインドメールの配信
- 予約完了メールの時刻表示
- 各種通知
- ポイント消費や予約締切の判定
など、時間に関わるあらゆる機能が、利用者ごとのタイムゾーンを前提として正しく動作しなければなりません。
そして、海外対応で特に頭を悩ませるのがサマータイム(夏時間)です。
国や地域によって開始日・終了日が異なるだけでなく、実施しない国もあります。
そのため、年間を通して正しい時間が表示され、予約や通知にズレが発生しないよう、細かな制御が求められます。
今回の開発では、こうした複雑な条件にも対応し、講師・受講者がそれぞれ異なる国にいても、違和感なく予約・受講できる環境を構築しました。
海外ユーザーでも安心して決済できる、多通貨決済
皆さんも、海外のECサイトやオンラインサービスを利用するとき、「ドル決済しかできないのか…」と、一瞬ためらった経験はないでしょうか。
もちろん決済自体はできますが、
- 最終的にいくら請求されるのか分かりにくい
- 為替レートが気になる
- 本当にこのサイトで大丈夫だろうか
と、不安を感じることもあります。
これは海外のユーザーにとっても同じです。
例えば、日本のサービスなのに「日本円(JPY)」でしか決済できなければ、ドルやウォン、ベトナムドンなどを普段利用している方にとっては、申し込みのハードルになってしまいます。
そこで今回の開発では、Stripeを活用し、各国の通貨で決済できる環境を構築しました。
さらに、決済画面も利用している言語に合わせて表示されるため、価格の確認から決済完了まで、自国の言語・自国の通貨でスムーズに手続きを進めることができます。
海外展開では、「購入できること」だけではなく、「安心して購入できること」が重要です。
決済はサービスの最後の一歩だからこそ、ユーザーが迷わず申し込みまで進める体験を意識して設計しました。

技術的な壁を超えれば、市場は世界になる
インターネットは、もともと世界中につながっています。
日本で公開したウェブサイトも、海外からアクセスできます。
オンラインレッスンであれば、教室を新しく作らなくても、遠く離れた国の人にサービスを届けられます。
それでもこれまでは、言語や通貨、時差といった壁があり、「インターネットにつながっていること」と「海外のユーザーが実際に利用できること」の間には、まだ大きな隔たりがあったように思います。
しかし、2020年を過ぎた頃から、私たちのインターネットの使い方も大きく変わりました。
今では日本にいながら、海外の動画配信サービスやオンラインツール、ECサイト、学習サービスを利用することも珍しくありません。
サービスを選ぶときに、「どこの国で作られたものか」を強く意識しない場面も増えています。
一方で、日本で生まれたサービスにも、海外の人に届ける価値のあるものが数多くあります。
日本国内で多くのユーザーに支持され、長く利用されてきたサービスであれば、
「このサービスを、日本だけで終わらせるのはもったいない」
「海外の人にも届けてみたい」
と考えるのは、ごく自然なことではないでしょうか。
以前は、多言語化や多通貨決済、タイムゾーン対応には、大きな費用と長い開発期間が必要でした。
しかし、AI翻訳の進化やStripeなどの決済基盤、これまで蓄積してきた海外対応の開発ノウハウによって、そのハードルは少しずつ下がっています。
もちろん、海外展開は画面を翻訳するだけで実現できるものではありません。
言語、通貨、時刻、通知、予約、決済まで、海外のユーザーが違和感なくサービスを利用できる環境を整える必要があります。
ただし、そうした技術的な壁を一つずつ越えることができれば、サービスを届けられる市場は日本国内だけではなくなります。
オンラインサービスだからこそ、次の利用者は、海の向こうにいるかもしれません。

WTEでは海外展開もサポートしています
今回のCurious World様のプロジェクトでは、日本語・英語を含む6言語への対応と、6通貨での決済環境を構築しました。
ただし、オンラインスクールの海外対応は、ウェブサイトや予約画面を翻訳するだけでは完成しません。
今回対応したのは、次のような仕組みです。
- ウェブサイト・予約システム全体の多言語化
- 登録・予約・キャンセル・決済などの通知メールの多言語化
- ブラウザ言語やIP情報をもとにした表示言語の自動判定
- ユーザーが選択した言語を次回以降も引き継ぐ仕組み
- 講師と受講者それぞれのタイムゾーンに合わせた予約管理
- サマータイムを含む時刻制御
- Stripeを利用した多通貨・多言語決済
言語、通貨、時刻、通知、予約、決済。
海外のユーザーがサービスを安心して利用するためには、これらを個別に対応するのではなく、サービス全体で一貫して設計する必要があります。
特にオンラインレッスンでは、講師と受講者が異なる国にいるケースも多く、一般的なウェブサイト以上に、タイムゾーンや通知時刻、予約締切などの細かな制御が求められます。
WTEでは、15年以上にわたるオンラインスクール運営と、200校以上のスクール立ち上げ支援を通して、オンラインレッスンに必要な機能や運営上の課題を蓄積してきました。
さらに今回の開発を通して、多言語化、多通貨決済、タイムゾーン対応など、海外向けオンラインスクールを構築するための経験も、より具体的なノウハウとして蓄積されています。
- 現在運営しているオンラインスクールを海外にも展開したい方。
- 海外ユーザーを対象とした新しいオンラインサービスを立ち上げたい方。
- 多言語化や多通貨対応を検討しているものの、予約や時差の管理まで含めて、どのように設計すればよいか分からない方。
まだ具体的な仕様が決まっていない段階でも問題ありません。
現在のサービス内容や、将来的に進出したい国・地域を伺いながら、必要な機能や開発方法をご提案します。
日本で育ててきたサービスを、次は世界へ。
オンラインスクールの海外展開をご検討中の企業様は、WTEまでお気軽にご相談ください。


