オンラインスクールのオウンドメディア運営では、「アクセスを集める記事」ではなく、「自社の強みにつながる記事」を作ることが大事です。

SEO対策と聞くと、ブログを活用したオウンドメディア施策を思い浮かべる方は多いと思います。

実際、多くの企業がライターに記事を書いてもらったり、最近ではAIを活用したりしながら、オウンドメディアを運営しています。

私たちも同じです。
自社で運営しているオンライン英会話「ワールドトーク」や「KIRIHARA Online Academy」でも、長年コンテンツを作り続けています。

そして、今この記事を書いているブログも、オンラインレッスン予約システム「WTE」のオウンドメディアです。

WTEを使って新しくオンラインスクールを立ち上げるお客様にも、SEOによる集客を考えるのであれば、オウンドメディアを作ることをおすすめしています。

ただ、長くやっていると分かってくることがあります。
オウンドメディアを作ったからといって、売上につながるSEOができるわけではありません。

  • 記事を書く
  • アクセスが増える
  • 検索順位が上がる

ここまでは、意外とできるんです。
問題は、その先です。

株式会社ライトアップの森山(@wu_moriyama)です。
これまで、15年以上のオンラインスクール運営と、200校以上のスクール立ち上げを実施してきました。

今回は、オンラインスクールを15年以上運営しながらオウンドメディアを作ってきた中で気づいた、コンテンツSEOの落とし穴について書いてみたいと思います。

この記事でわかること
  • オンラインスクールでのオウンドメディアの役割について
  • コンテンツマーケティングの落とし穴がわかる
  • 売上をあげるためのコンテンツマーケティングの仕組みとは

→[PR]スクール運営のためのシステムWTE

まず、オウンドメディアの目的を決める

オウンドメディアを運営する目的はいくつかあります。
大きく分けると、私はこの3つだと考えています。

  1. より多くの人に会社やサービスを知ってもらう
  2. 顧客との接点を増やし、ブランドへの信頼や愛着を作る
  3. 検索などから集客し、自社サービスの利用につなげる

どれも間違いではありません。

誰もが名前を知っているような大企業であれば、1や2も非常に重要です。
すぐに売上につながらなくても、企業の考え方を伝えたり、ブランドへの信頼を積み上げたりすることには大きな意味があります。

ただ、

  • これからオンラインスクールを立ち上げる
  • まだ売上が十分に立っていない
  • これから生徒を増やしていかなければならない

そんなスクールに対しては、私は少し違う話をします。

記事を書くにも当然コストがかかります。
ライターにお願いすればライティング費用がかかりますし、自社で書けば人件費や時間がかかります。

だからこそ、

まずは売上につながるコンテンツを作りましょう。

という話をします。

今回の記事でも、3つ目の「集客し、自社サービスの利用につなげる」という目的に絞って考えていきます。

私は「オウンドメディア」より「コンテンツSEO」と考えています

「オウンドメディア」という言葉は、なんとなく格好いい響きがあります。

  • 企業の情報発信基地を作る
  • 自社メディアを育てる
  • ブランドを発信する

もちろん、それ自体は素晴らしいことです。

ただ、売上を上げることが目的なのであれば、私はむしろ、

「コンテンツSEOをやる」

と考えた方が分かりやすいと思っています。

ブログを作ることが目的ではありません。
記事数を増やすことでもありません。
PVを増やすことでもありません。

自社サービスを必要としている人が検索するキーワードに対して、役立つコンテンツを作る。
そして、その人に自分たちのサービスを知ってもらう。

ここまでがセットです。

だから、

「どんな記事ならアクセスが増えるだろう?」

から考えるのではなく、

「私たちは誰の、どんな悩みを解決できるサービスなのか?」

から考えた方がいい。

これが、長くコンテンツSEOをやってきて感じていることです。

アクセスを増やすことなら、意外とできる

ここで少し、私たちの失敗談をします。

オンライン英会話のオウンドメディアで、アクセスを増やすだけなら、それほど難しくありません。
英語を勉強している人がインターネットで調べそうなことを記事にすればいいからです。

例えば、

「○○って英語でなんて言う?」
「こんなとき、英語ではどう表現する?」

といった記事です。

英語には検索されるテーマが山ほどあります。
毎日のように記事を追加していくと、Google Search ConsoleやGoogle Analyticsのグラフがどんどん右肩上がりになっていきます。

体感では45度どころか、60度くらいの角度で上がっているように見えることもありました。

面白いんです。

  • 昨日よりアクセスが増えている
  • また検索順位が上がった
  • 今月は過去最高のPVだ

数字が伸びていくので、

「コンテンツマーケティング、すごいな」

と思います。

そして、

「このままいけば、サービスもどんどん伸びるのではないか」

そんな気持ちになってきます。

でも、あるとき気づきます。

アクセスは増えた。でも、生徒は増えていなかった。

Google Analyticsは絶好調。
検索流入も増えている。
記事も読まれている。

ところが、肝心のオンライン英会話の生徒数を見ると、

ほとんど変わっていない。

そんなことが起きます。

むしろ記事制作の費用が増えている分、利益率は下がっている。
アクセスは増えているのに、売上は増えない。

では、何を間違えていたのでしょうか。
答えは意外と単純です。

アクセスを集めること自体が目的になっていたからです。

例えば、

「○○を英語でなんて言う?」

と検索している人は、確かに英語に興味があります。
でも、その人がオンライン英会話を探しているとは限りません。

ちょっと英語表現を知りたいだけかもしれない。
調べて答えが分かったら、そのまま検索画面を閉じるかもしれない。

つまり、

「英語について検索する人」と「英語を習いたい人」は、同じではありません。

ここを混同すると、PVだけが増えていきます。

足りなかったのは、記事ではなく戦略でした

この経験から、コンテンツSEOでは最初の戦略がものすごく重要だと考えるようになりました。

まずやるべきなのは、キーワード調査ではありません。

記事を書くことでもありません。

自分たちのサービスの強みを理解することです。

私たちは何が得意なのか。

どんな人の悩みなら解決できるのか。

他社ではなく、自分たちを選ぶ理由は何なのか。

そこが分からないまま記事を書き始めると、アクセスは取れても売上につながらないメディアになりやすい。

逆に、自分たちの強みが明確であれば、書くべきコンテンツも自然と見えてきます。

ワールドトークは「日本人講師」から逆算した

例えば、私たちが運営しているワールドトーク。
ワールドトークは、日本人講師を中心としたオンライン英会話です。

だから、コンテンツを考えるときにも、

「日本人講師だからこそ提供できる価値は何か」

を軸にしています。

例えば、

  • 英検対策
  • TOEIC対策
  • 英文法
  • 発音
  • 英語初心者の学習相談

こうした分野では、日本語で細かく説明できることが大きな強みになります。

そこで、

「英検」という検索キーワードがあるから英検の記事を書く、

というよりも、

日本人講師だから英検対策で提供できる価値がある。だから英検の記事を書く。

という順番で考えます。

日本人講師へのインタビューもあります
生徒さんの悩みに講師が答えるコンテンツもあります。
講師自身の英語学習経験を紹介することもあります。

「すきま英語」というコンテンツでは、実際にワールドトークに所属している講師が記事を書いています。

そうやって、何年も日本人講師に関する情報を積み上げていく。
すると、仮に他社が日本人講師を増やしたとしても、

「日本人講師ならワールドトーク」

という部分では、簡単には追いつけない状態が作られていきます。

記事数だけの話ではありません。
サービスそのものとコンテンツがつながっているからです。

KIRIHARA Online Academyは、もっと分かりやすい

KIRIHARA Online Academyの場合は、さらに方向性が明確です。

英検対策とTOEIC対策。
ここに特化しています。

英検だけを考えても、1級から5級まであります。

さらに、

  • 単語
  • 文法
  • リーディング
  • リスニング
  • ライティング
  • スピーキング

それぞれに悩みがあります。

「英検準1級のリスニングが聞き取れない」
「英検2級の英作文が書けない」
「英検3級の単語をどう覚えればいいか分からない」

生徒さんが抱えている課題を細かく見ていけば、書くべきコンテンツはいくらでも出てきます。

TOEICも同じです。

  • 500点を目指す人
  • 600点
  • 700点
  • 800点
  • 900点

目標スコアによっても悩みは変わります。

つまり、

記事のネタを探しているわけではないんです。

生徒さんが困っていることを、一つずつ記事にしている。

その延長線上に、KIRIHARA Online Academyというサービスがあります。

KIRIHARA Online Academy自体は、大手のオンライン英会話と比べればまだ小さなサービスです。
でも、英検やTOEICというテーマに絞れば、大手とも戦うことができます。

私は、これがコンテンツSEOの面白いところだと思っています。

すべての記事のゴールは、同じでいい

コンテンツマーケティングというと、

「営業色を出さない方がいい」
「サービスを売り込まない方がいい」

と言われることがあります。

確かに、記事の最初から最後まで、

「うちのサービスは最高です」

だけでは誰も読みません。

まずは、検索してきた人の悩みにきちんと答える。
これは大前提です。

ただ、その悩みを自社サービスでさらに解決できるのであれば、私は堂々と伝えていいと思っています。

例えば、英検準1級のリスニング対策を探している人に、聞き取れない原因や勉強方法を記事で説明する。

そして最後に、

「一人での学習が難しいのであれば、KIRIHARA Online Academyでは英検対策に詳しい日本人講師と一緒に学べます」

と伝える。

これは押し売りでしょうか。
私はそうは思いません。

その人の課題を解決するために、自分たちはサービスを作っているからです。

むしろ、そのことを伝えずに記事を閉じてしまう方がもったいない。
どんなに良い商品やサービスを持っていても、使ってもらえなければ、存在していないのと同じです。

だから、オウンドメディアでは、

自分たちのサービスの魅力を、精一杯伝えればいい。

そう思っています。

AIで記事を書いてもいいと思っています

最近は、AIを使えば記事の構成も文章もかなり簡単に作れるようになりました。

以前であれば、

  • キーワードを考える
  • 構成を作る
  • 調査する
  • 文章を書く

何時間もかかっていた作業を、AIがかなり手伝ってくれます。

なので私は、

AIライティングでもいいから、まず始めてみればいい

と思っています。

人間が書いたのか。
AIが書いたのか。

そこよりも大切なのは、

そのコンテンツが誰かの役に立つかどうかです。

資金も人員も多い大企業に対して、小さなオンラインスクールが大量のコンテンツを作るのは簡単ではありません。

その差を縮められるのがAIです。
だから使えばいい。

ただし、一つだけAIに任せてほしくないことがあります。

最後の一言だけは、自分たちで書いてほしい

AIに記事を書いてもらう。
AIに構成を考えてもらう。
AIにキーワードを整理してもらう。

そこまでは全部やってもらっていいと思います。

でも最後に、

「私たちは、この課題をこうやって解決できます。」

という部分だけは、自分たちで考えてほしい。

ワールドトークが、なぜ日本人講師にこだわっているのか。
KIRIHARA Online Academyが、なぜ英検やTOEICに特化しているのか。

なぜその講師を採用したのか。
なぜそのカリキュラムを作ったのか。
実際に生徒さんからどんな相談を受けたのか。
運営していて、何に困ったのか。

そこには、自分たちにしか書けないものがあります。

AIが一般的な「英検の勉強方法」を書くことはできます。

でも、

なぜ自分たちがそのサービスを作り、その人の悩みをどう解決したいと思っているのか。

そこは、自分たち自身が一番よく知っています。
その最後の部分にこそ、時間を使ってほしいと思っています。

オウンドメディアで作るべきなのは、アクセスではない

オウンドメディアを始めると、どうしても数字を見たくなります。

  • PV
  • セッション
  • 検索順位
  • 表示回数

もちろん、どれも大切な指標です。

私もSearch ConsoleやGoogle Analyticsを見るのは好きです。
グラフが右肩上がりになると、今でも嬉しくなります。

でも、最終的に見なければならないのは、

そのコンテンツによって、サービスを必要としている人と出会えたか。

だと思っています。

アクセスを増やすための記事なら、いくらでも作れます。
でも、本当に積み上げるべきなのは、

自分たちが解決できる課題についての記事です。

それを続けていると、

「この会社といえば、この分野」

というものが少しずつ出来上がっていきます。

検索にも強くなる。
ブランドにもなる。

そして最近では、AI検索の中でも、自分たちの専門性を知ってもらうための情報になっていく。
15年間オウンドメディアをやってきて、ようやくそんなふうに考えるようになりました。

だから、これから始めるのであれば、まず記事を書いてみてください。
AIを使ってもいいと思います。

そして最後に一言だけ、自分たちの言葉を加えてみてください。

「私たちなら、あなたのこの課題を解決できます。」

そこから、本当のコンテンツマーケティングが始まるのだと思います。

WTEでは、集客まで含めたオンラインスクール運営を支援しています

私たちは、オンラインレッスン予約システム「WTE」を提供しています。
ただ、オンラインスクールはシステムを作れば生徒が集まるわけではありません。

どんな強みを持ったスクールを作るのか。
その強みを、どうやって必要としている人に届けるのか。

ここまで考えて、初めてサービスとして成り立ちます。
WTEではこれまで200校以上のオンラインスクール立ち上げに関わってきました。

その経験と、自社でワールドトークやKIRIHARA Online Academyを運営してきた実体験をもとに、システムだけではなく、SEOやコンテンツマーケティングを含めた集客についてもご相談いただけます。

私たち自身も、まだまだ試行錯誤の途中です。
それでも、15年以上実際にスクールを運営し、生徒を集め続けてきたからこそ、お伝えできることはあると思っています。

これからオンラインスクールを立ち上げたい方も、すでに運営していて集客に悩んでいる方も、ぜひお気軽にご相談ください。

オンラインスクールの立ち上げ・運営ならWTE

ABOUT ME
森山 卓(もりやま すぐる) ─ 株式会社ライトアップ/WTE事業責任者
オンライン英会話「ワールドトーク」を15年、オンラインレッスン予約システム「WTE」を14年にわたり運営してきた、オンラインスクール立ち上げのプロフェッショナル。自社スクールで培った知見をもとに、これまで200社以上のオンラインスクールの立ち上げに参画。桐原書店との共同学習プラットフォーム「KIRIHARA Online Academy」では事業責任者を務めるなど、出版社・大手事業者との協業実績も豊富です。 オンラインレッスンに関するセミナー登壇は10年以上、近年ではDMM英会話と共同で立ち上げ・売上アップセミナーを開催。机上の理論ではなく、実際に運営し続けてきた一次体験に基づく、再現性のある情報発信を続けています。