AIコーディングで、サービス改善のスピードは10倍ではなく100倍になりました
2026年。
ここまで世界が変わるとは思っていませんでした。
ここ数年、生成AIは急速に進化してきました。
文章を書き、画像を作り、調査をしてくれる。
それだけでも十分驚いていました。
でも、本当に衝撃だったのは別です。
Claude CodeやCursorなどのAIコーディングツールが登場したことでした。
私は現在、Cursorを中心に開発をしています。
毎日のようにAIと一緒にシステムを作り、改善し、新しい仕組みを考えています。
もう、この環境なしで仕事をすることは考えられません。
世の中では、
「AIを使える人と使えない人で差がつく。」
そんな話をよく聞きます。
最初は少し大げさだと思っていました。
でも、今ならその意味がよく分かります。
私は決してプログラマーではありません。
もともとはWebデザイナーです。
HTMLやCSS、JavaScriptは自分が修正できます。
でも、サーバー側の処理やデータベース、システム全体の設計となると、簡単ではありませんでした。
だからこれまでは、「ここを改善したい。」と思っても、外部のエンジニアへ依頼するしかありませんでした。
- 見積もりをお願いして
- 仕様を説明して
- スケジュールを調整して
- 完成を待つ
それが当たり前でした。
でも、その「当たり前」が、この一年で完全に変わってしまいました。
はじめまして。株式会社ライトアップの森山(@wu_moriyama)です。
これまで、15年以上のオンラインスクール運営と、200校以上のスクール立ち上げを実施してきました。
今日は、AIコーディングツールの導入によって、サービスがどのように変わっていったかについてお話いたします。
一番変わったのは、「改善したい」と思った瞬間に改善できることです
これまでは、「ここを改善したい。」
そう思っても、すぐには動けませんでした。
- 改修費用はどれくらいだろう
- 優先順位はどうしよう
- 今やるべきなのか
そんなことを考えているうちに、後回しになることも少なくありませんでした。
特にKIRIHARA Online Academyを立ち上げた頃は、まだ売上も大きくありません。
改善したいところは山ほどあります。
でも、そこへ何十万円という開発費をかける余裕はありませんでした。
だから、
「もう少し後にしよう。」
そんな判断を何度も繰り返してきました。
でも今は違います。
私のパソコンの中で、AIが一緒にコードを書いてくれます。
相談しながら。
設計を考えながら。
時にはレビューまでしてくれます。
これまで一週間、二週間かかっていた改修が、三十分で終わることも珍しくありません。
もちろん、最後の確認やテストは人が行います。
でも、「作る」という工程の時間は、驚くほど短くなりました。
私はこの一年で、
AIはプログラマーの仕事を奪うものではなく、「改善すること」への心理的なハードルをなくした技術なのだ
と感じています。

最初に取り組んだのは、「運営のボトルネック」をなくすことでした
AIコーディングを使えるようになって、私が最初に取り組んだのは、新しいサービスを作ることではありませんでした。
まずやったのは、ワールドトークの運営をもっとラクにすることです。
15年以上サービスを運営していると、
「この作業、毎回時間がかかるな。」
「人がやらなくてもいいのに。」
そんな業務が少しずつ積み重なっていきます。
一つひとつは数分かもしれません。
でも、それが毎日、毎週、何年も続くと、大きな時間になります。
だから私は、そのボトルネックを一つずつ洗い出していきました。
例えば、講師のランクアップです。
ワールドトークでは、評価やレッスン数など、複数の条件をもとに講師のランクを決めています。
運営としては大切な仕組みですが、その判定や講師との連絡にどうしても時間がかかっていました。
それをほぼシステム上で、申請と承認のフローを作り、時間をかけずにランクアップができる仕組みを開発しました。
他にも、
講師業務以外の報酬計算や請求書発行を仕組化。
グループレッスン用のランディングページ作成をCMS化。
運営で毎回手作業になっていた細かな処理。
そうしたものを、一つずつAIと相談しながら仕組みに置き換えていきました。
ボトルネックは、一つ解決すると次が見えてきます
面白かったのは、一つ改善すると、また次の課題が見えてくることでした。
以前は、そのボトルネックを解決するだけで数週間かかっていました。
だから、「また今度でいいか。」
となることも少なくありませんでした。
でも今は違います。
午前中に気付いた課題を、その日の午後には改善できる。
そんなことも珍しくありません。
だから、
改善する → 運営してみる → また改善する。
このサイクルを、とても速いスピードで回せるようになりました。
その結果、以前は残業しなければ終わらなかった業務も、少しずつ整理され、運営全体に余裕が生まれてきました。
AIが仕事をしてくれるというより、
「改善することを諦めなくなった。」
それが、一番大きな変化だったように思います。
WTEのお客様にも、大きな変化が起き始めています
この変化は、自社サービスだけではありませんでした。
オンラインスクール向け予約システム「WTE」をご利用いただいているお客様にも、大きな影響が出始めています。
WTEには、オンラインスクールを運営するために必要な機能が一通り揃っています。
ですが、200社以上のスクールを見てきて思うのは、同じオンラインスクールは一つもありません。
運営方法も違えば、料金体系も違う。
講師の管理方法も違います。
だから、お客様ごとに「ここだけ少し変えたい。」というご相談をいただくことが、本当によくあります。
もちろん、これまでも対応してきました。
ただ、そのたびに、
- 仕様を整理し
- 協力会社へ相談し
- 見積もりを作成し
- スケジュールを調整する
という流れが必要でした。
そして、その分どうしても費用も高くなってしまいます。
結果として、
「そこまで予算はかけられないので、今回は人で対応します。」
そう判断されるケースも少なくありませんでした。
特に、売上が直接増えるわけではなく、運営を少しラクにするための改善ほど、後回しになりやすいものです。
私たちも、「もっと安く提供できればいいのに。」と、何度も思ってきました。

AIは、カスタマイズの常識まで変えてしまいました
ところが、その前提が変わり始めています。
これまで外部へ依頼していた改修の多くを、AIと一緒に自分のPCで進められるようになったからです。
- 外注費がかからない
- ディレクションの工数も減る
- 開発スピードも速い
そうなると、お客様へご提示できる金額も変わってきます。
さらに、
「まず一つ改善してみよう。」
というご相談もしやすくなりました。
改善のハードルが下がると、サービスはもっと良くなります。
そして、もっと良くなったサービスを見ると、
「次はここも改善したい。」
という新しいアイデアが生まれます。
改善が改善を呼ぶ。
そんな良い循環が、少しずつ生まれ始めています。
「こんな改修は無理だろう」と思っていたことが、次々と現実になりました
AIコーディングを使うようになって、一番驚いたのは、これまで「大掛かりなプロジェクト」だった改修が、日常業務になってしまったことです。
例えば、決済システムに関わるカスタマイズ。
予約システムにおいて、決済まわりは最も慎重に扱わなければいけない部分です。
少しでもミスがあれば、お客様のお金に関わります。
だから仕様書を何度も確認し、設計を考え、慎重に実装していく必要があります。
これまでは、開発会社へ依頼すれば数か月単位のプロジェクトになっていました。
でも今は、AIに仕様書を読み込ませ、一緒に設計を確認しながら進めることで、一日で実装まで完了してしまうこともあります。
もちろん、その後のテストは徹底的に行います。
AIが書いたからといって、そのまま公開することはありません。
ですが、「作る」までのスピードは、これまでとは比べものにならなくなりました。
世界中で使える予約システムも、現実的になりました
もう一つ、大きく変わったのが、多言語・多通貨対応です。
以前の記事でも少し触れましたが、予約システムで一番難しいのは「時間」の管理です。
日本時間だけなら問題ありません。
でも海外展開を考えると話は変わります。
アメリカ。
ヨーロッパ。
アジア。
国ごとにタイムゾーンが違います。
さらに、サマータイムまで考慮しなければなりません。

予約日時を一時間間違えるだけで、レッスンそのものが成立しなくなります。
だから、この分野は以前から
「やりたいけれど、かなり大きな開発になる。」
そう考えていました。
ところがAIと一緒に開発を進めることで、この難しい仕様も一つずつ整理しながら実装できるようになりました。
さらに、翻訳も同時に進められます。
以前であれば、
- 翻訳会社へ依頼し
- システムへ反映し
- 表示崩れを確認し……
と、多くの工程が必要でした。
今ではAIがシステム構造を理解した上で翻訳し、そのままコードへ反映してくれます。
「翻訳」と「開発」を同時に進められる。
これも、以前では考えられなかったことでした。
半年かかると思っていたリニューアルが、一か月もかかりませんでした
KIRIHARA Online Academyのサイトリニューアルも計画してから1週間程度で完了しました。

昔の私なら、この規模のリニューアルを計画したら、半年くらいは覚悟していたと思います。
- デザインを考え
- コーディングを行い
- 各ページへ反映し
- 動作確認をする
それを何百ページも繰り返します。
しかも複数人のチームで。
それが当たり前でした。
でも今回は違いました。
AIと相談しながらデザインシステムを整え、一度ルールを作る。
すると、そのルールをもとに全ページへ展開していけます。
もちろん細かな調整はあります。
ですが、一番時間のかかる作業はAIが一緒に進めてくれる。
しかも、その間に私は別の仕事もできます。
以前なら「リニューアル期間」は他の仕事を止める必要がありました。
今回は通常業務を続けながら、空いた時間だけで進めることができました。
この感覚は、本当に衝撃でした。
「作れないもの」が、ほとんどなくなりました
そして、一番変わったのは、新しい挑戦です。
以前なら、「面白そうだけど、開発費が……。」
そこで止まっていたアイデアがたくさんありました。
今は違います。
- まず作ってみる
- 試してみる
- 使ってみる
このサイクルを、とても気軽に回せるようになりました。
実際に私は、英検対策用のアプリも自分で開発しました。
Next.js、Vercel、Supabase。
どれも最初はほとんど知識がありませんでした。
それでもAIへ相談しながら、一つずつ進めていく。
分からなければ聞く。
エラーが出れば相談する。
まるで隣に経験豊富なエンジニアが座っているような感覚です。
問題もAIと一緒に作りました。
英検を分析し、類似問題を生成し、データベースへ登録する。
実際に自分で解き、
「これは本番に近い。」
「ここは少し違う。」
そうやって何度も調整を重ねました。
気が付けば、一万問を超える問題集になっていました。
そして、そのアプリを使って勉強し、私自身も英検を受験しました。
サービスを作り、自分で使い、改善する。
そんなサイクルまで、一人で回せるようになったのです。

今、一番大きな挑戦は「10年前のシステム」を未来へつなぐことです
実は今、私が一番時間をかけている仕事があります。
それが、レガシーシステムの移行です。
また詳しくは別の記事で書こうと思っていますが、
10年以上前に作られたシステムを、現在の環境へ移行しています。
古いOS。
サポートが終了したPHP。
さらに、今ではほとんど使われなくなった古いフレームワーク。
これらを、現在の環境へ少しずつ置き換えていく作業です。
文字で書くと簡単に聞こえるかもしれません。
でも、実際はそんなレベルではありません。
システム全体を理解し、どの機能がどこへ影響するのかを確認し、最新の仕組みに合わせて、一つひとつ作り直していく。
しかも、動いているサービスを止めることはできません。
利用者がいる中で、安全に移行しなければいけない。
おそらく、人だけでこの作業を行ったら、一年では終わらないと思います。
いや、終わるとしても、かなり多くのエンジニアが必要になるでしょう。
外部へ依頼すれば、数千万円規模になってもおかしくありません。
だから、この課題は長年、
「やりたい。でも現実的ではない。」
そう思っていました。
AIは「コードを書く人」ではなく、「一緒に移行してくれる技術者」でした
ところが今は、その移行作業を毎日AIと一緒に進めています。
もちろん、
「ボタン一つで終わる」
そんな話ではありません。
むしろ、これまで取り組んできた開発の中で、一番難しい仕事かもしれません。
- AIが提案したコードを確認し
- 仕様を見直し
- エラーを一つずつ解消し
- テストを繰り返す
その繰り返しです。
でも、一つだけ昔と決定的に違うことがあります。
相談できる相手が、ずっと隣にいることです。
「この処理、どう移行する?」
「この古い書き方は、今ならどう直す?」
「このエラーは、何が原因?」
そう聞くと、AIは一緒に考えてくれます。
しかも、疲れません。
夜中でも付き合ってくれます。
何百回質問しても嫌な顔をしません。
それがどれだけ心強いか。
実際に使っている人なら、きっと分かると思います。

「AIで100倍」というより、「挑戦できる仕事が変わった」のです
最近、
「AIで10倍生産性が上がる。」
そんな話をよく耳にします。
私は、その表現でも少し足りないと思っています。
もちろん、単純なコーディングだけを見れば10倍かもしれません。
でも、私が今取り組んでいるような仕事は、
そもそも以前は着手できませんでした。
- 時間がかかりすぎる
- コストがかかりすぎる
- リスクが大きすぎる
だから、見送るしかありませんでした。
それが今は、「やってみよう。」と思える。
実際に進められる。
これは10倍や100倍というより、
「できなかったことが、できるようになった」
という変化です。
だから私は、生産性という言葉より、可能性が変わったという方が近いように感じています。
AIは、私だけの武器では意味がありません
最近では、社内でもClaude Codeを導入し、少しずつAIコーディングの勉強会を始めています。
もちろん、最初は難しいです。
- サーバー
- データベース
- プログラム
このあたりは、基礎知識がないと理解しづらい部分もあります。
でも、それでも大丈夫だと思っています。
簡単なホームページなら、すぐに作れるようになります。
少しずつ経験を積めば、簡単なシステム改修もできるようになります。
私一人だけが使えても、意味はありません。
チーム全体が使えるようになって初めて、本当の力になります。
だから最近は、自分が開発することよりも、
「どうすればみんながAIを使えるようになるか。」
そのことを考える時間も増えました。

時代は、「オンライン化」から「AI化」へ変わりました
ここ15年ほど、オンラインスクール業界を見てきました。
最初は、「オンラインでレッスンが受けられる。」
それだけで新しい時代でした。
- 予約システムを作り
- 通話システムを使い
- オンラインで学べる環境を整える
それが価値だった時代です。
でも、2026年になって、その景色はまた大きく変わりました。
今度は、
「AIをどう活用するか。」
それが、サービスの成長スピードを大きく左右する時代になっています。
AIは、人を減らすためのものではありません。
私はそう思っています。
むしろ逆です。
これまで時間やコストの問題で諦めていた改善。
「いつかやりたい。」と思っていたアイデア。
そうしたものを、一つずつ実現できるようになりました。
サービスをもっと良くしたい。
利用者にもっと喜んでもらいたい。
そんな思いを、今までよりずっと速いスピードで形にできるようになった。
それが、私にとって一番大きな変化でした。
私たち自身が挑戦し続けることが、一番の価値になると思っています
最近、よく思うことがあります。
AIの使い方を説明する記事や動画は、本当にたくさんあります。
でも、
「実際にオンラインスクールでどう活用したのか。」
そこまで具体的な話は、まだそれほど多くありません。
だから私は、このブログでできるだけリアルな話を書いていこうと思っています。
成功したこと。
失敗したこと。
思ったようにいかなかったこと。
そして、それをAIと一緒にどう改善したのか。
それを記録として残していくことが、これから同じようにサービスを作る方の役に立つのではないかと思っています。
AIは、誰でも使える時代になりました。
だからこそ、その上で何を作るのか。
何を改善するのか。
その経験が、これからますます重要になっていくはずです。
WTEでも、この変化を皆さまへ届けていきます
私たちはオンラインスクール向け予約システム「WTE」を提供しています。
これまでも、お客様一人ひとりのスクール運営に合わせたカスタマイズを行ってきました。
そして今、AIコーディングによって、その開発スピードやコストは大きく変わり始めています。
これまでなら、
「予算的に難しいですね。」
とお伝えしていた改善も、実現できるケースが増えてきました。
システムは完成したら終わりではありません。
運営を続ける中で、サービスも一緒に成長していきます。
だからこそ私たちは、これからもAIを積極的に活用しながら、お客様のスクール運営をより速く、より柔軟に支えられるサービスを目指していきます。
「こんなことはできるかな?」
そんなアイデアやお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
私たち自身が毎日AIを使い、サービスを改善し続けているからこそ、お役に立てることがあると思っています。


