2026年のオンラインスクール市場を調べてみて、「やっぱりそうか」と思ったこと
オンラインスクール向け予約システム「WTE」を運営していると、毎年この時期に必ず行うことがあります。
それが、市場調査です。
「オンラインスクール市場は、今どうなっているのか。」
「どんなサービスが伸びているのか。」
「世界では何が起きているのか。」
そうした情報を毎年整理して、自分たちなりに今後の方向性を考えるようにしています。
以前は、この作業だけで何週間もかかっていました。
調査会社のレポートを読み、プレスリリースを探し、企業の決算資料を確認し、ニュースを集めて、一つひとつ情報を整理していきます。
それだけでもかなりの時間が必要でした。
ところが、ここ数年でこの作業も大きく変わりました。
今では、ChatGPTやGeminiのDeep Researchなどを使って、市場レポートを作成しています。
もちろん、AIが書いた内容をそのまま信じることはありません。
複数のAIで同じテーマを調査し、それぞれが引用している情報源を確認しながら比較していきます。
AIによって参照するデータや切り口も少しずつ違うため、それを見比べるのも面白い作業です。
本当に便利な時代になったと感じています。
今年も同じように市場調査を行い、今回は2つのレポートを作成しました。
- 2026年度のオンラインスクール・オンラインレッスン市場
- オンライン資格対策市場の現状と将来性
どちらも非常にボリュームのあるレポートになりました。
ただ、市場レポートは情報量が多く、最後まで読むのも大変です。
そこで今回は、その中でも私が特に重要だと感じたポイントをいくつか取り上げながら、2026年現在のオンライン教育市場を分かりやすく整理してみたいと思います。
はじめまして。株式会社ライトアップの森山(@wu_moriyama)です。
これまで、15年以上のオンラインスクール運営と、200校以上のスクール立ち上げを実施してきました。
この記事においては、数字だけを並べるのではなく、
「市場全体は今どこへ向かっているのか。」
そんな視点で読んでいただければと思います。
コロナで急成長した市場は、「成長市場」から「選ばれる市場」へ変わった
Deep Researchで生成されたレポートを見てみましょう。




まず、一番印象に残ったのはここです。
オンライン教育市場そのものは、今も成長を続けています。
しかし、その伸び方はコロナ禍とは大きく変わりました。
以前は、
「オンラインなら伸びる。」
そんな時代でした。
実際、国内eラーニング市場はコロナ禍で大きく拡大し、その後も市場規模自体は緩やかに成長を続けています。

一方でレポートを読むと、2026年は「高成長市場」というよりも、「定着と選別の市場」に入ったことが分かります。
つまり、オンラインだから選ばれる時代ではなく、「どんな価値を提供できるか」で選ばれる時代になったということです。
私たち自身も、市場の変化を強く感じています
実際にワールドトークやWTEを運営していても、この変化は日々感じています。
以前は「オンライン英会話」という大きなキーワードでサービスを探す方が多くいました。
しかし最近は、その傾向が少しずつ変わってきました。
例えば、
- 英検対策
- TOEIC対策
- 発音矯正
- 英語面接対策
など、「何を達成したいか」が明確な状態でサービスを探す方が増えています。
つまり、
「オンライン英会話を始めたい。」
ではなく、
「英検に合格したい。」
「TOEICの点数を上げたい。」
という目的が先にあり、その手段としてオンラインレッスンを選ぶ時代になってきたように感じています。
私たち自身も、その変化に合わせてサービスを少しずつ変えてきました。


※実際にGoogleトレンドでも近年「オンライン英会話」の検索数が下がっているのに対し、「英検対策」は微増しています
日本人講師による英検対策やTOEIC対策を強化し、KIRIHARA Online Academyでは資格取得に特化したカリキュラムを提供しています。
市場が変わったというよりも、
ユーザーがオンラインレッスンに求める価値が変わった。
そんな表現の方が近いのかもしれません。
その象徴的な出来事の一つが、2026年に発表された、オンライン英会話のパイオニアであるレアジョブの学研ホールディングスへの子会社化だと私は感じています。
もちろん、一つの出来事だけで市場全体を語ることはできません。
ただ、「オンライン英会話」という市場が成熟し、新しい価値が求められるフェーズへ移っていることを象徴する出来事の一つだったように思います。
BtoB市場の成長が、想像以上に大きくなっています
今回のレポートを読んでいて、もう一つ強く感じたことがあります。
それが、法人や学校向け市場(BtoB)の伸びです。
オンライン教育というと、どうしても個人向けサービス(BtoC)をイメージする方が多いかもしれません。
実際、コロナ禍では自宅で学ぶオンライン英会話や資格講座などが大きく注目されました。
しかし2026年現在、市場を見ると少し違った動きが見えてきます。
- 企業のリスキリング需要
- 人的資本経営への対応
- 学校現場でのICT教育の推進
こうした流れを背景に、企業や学校がオンライン教育を導入するケースが着実に増えています。

もちろん、BtoC市場がなくなるわけではありません。
むしろ個人学習の需要は今後も続いていくでしょう。
ただ、市場全体を見ると、
「個人が申し込むサービス」
だけではなく、
「企業や学校が教育を導入するサービス」
というもう一つの市場が、年々存在感を増していることが分かります。
オンライン教育は、”個人が学ぶサービス”から、
“社会全体で活用するインフラ”
へと少しずつ役割を変え始めているのかもしれません。
私たち自身も、この変化を強く感じています
WTEを提供していると、どのようなスクールが立ち上がっているのか、その変化を肌で感じることができます。
2010年代は、「一般の方向けにオンラインスクールを始めたい」というBtoCサービスが圧倒的に多くありました。
一方で近年は、その割合が少しずつ変わってきています。
- 企業研修としてオンラインレッスンを導入したい
- 学校で活用したい。
- 既存の教育サービスにオンラインを組み込みたい
そうしたBtoB向けのご相談が、以前より明らかに増えてきました。
先日公開した記事でもご紹介しましたが、KIRIHARA Online Academyでも学校への導入が少しずつ広がっています。
また、ワールドトークでも法人研修に関するお問い合わせをいただく機会が増えてきました。
もちろん、個人向け市場が小さくなったわけではありません。
ただ、「オンラインレッスンを提供する」というサービスから、「教育課題を解決する」というサービスへ、市場全体が少しずつ変わってきているように感じています。
AIは「差別化」ではなく、「前提条件」になり始めています
今回のレポートを読んでいて、もう一つ印象的だったのがAIの存在です。
数年前までは、「AIを活用しています。」というだけで、一つの差別化になっていました。
ですが、2026年現在は少し状況が変わっています。
海外のオンライン教育サービスを見ると、
- 学習履歴を分析して問題を出題したり
- 一人ひとりに合わせてカリキュラムを調整したり
- AIが英作文を添削したり
- 発音を評価したり
AIを活用したサービスは、もはや珍しいものではありません。
つまり、
「AIを使うかどうか」ではなく、
「AIをどう活用するか」
という段階に、市場全体が進んできているように感じます。

もちろん、AIだけですべてが完結するわけではありません。
レポートでも共通していたのは、AIが学習をサポートしながらも、人による指導や伴走を組み合わせるサービスが増えていることです。
AIは、人を置き換える存在というよりも、
「より良い学習体験を作るための道具」
として定着し始めているのです。
オンライン教育も、「AIか、人か」ではなく、
「AIと人がどう役割分担するか」
という時代に入っているのではないでしょうか。
私たちも、AIは毎日のように活用しています
私たち自身も、AIは毎日のように活用しています。
ワールドトークやKIRIHARA Online Academyでも、AIを活用したサービス開発や業務改善を積極的に進めています。
ただ、「AI講師が普及すれば、人間の講師は必要なくなるのか」と聞かれれば、私たちの答えは「違う」です。
これまで15年以上、日本人講師によるオンライン英会話や英検対策を運営してきて、私たちは一つのことを実感しています。
それは、生徒にとって本当に価値があるのは、「人が伴走すること」だということです。
- 学習につまずいたときに励ましてくれること
- 目標に合わせて学習方法を一緒に考えてくれること
- 努力を認め、一歩ずつ前へ進めるよう支えてくれること
こうした部分は、今のAIにはまだ代替できない価値だと考えています。
一方で、その分だけ講師の皆さんに多くの負荷がかかっていることも事実です。
事務作業や教材作成、情報整理など、人がやらなくても良い仕事は少なくありません。
だからこそ私たちは、そうした作業をAIで少しずつ置き換え、講師の皆さんには「生徒と向き合う時間」をもっと増やしていただきたいと考えています。
AIは、人を置き換えるためのものではありません。
人が、人にしかできないことへ、より多くの時間を使えるようにする。
私たちは、そのためにAIを活用していきたいと思っています。

これからは、「オンラインであること」よりも、「何を提供できるか」が問われる時代です
今回、2つのレポートを読んでいて、最後に強く感じたことがあります。
それは、
オンラインで学べること自体は、もう特別ではなくなった。
ということです。
以前は、
「自宅で学べる。」
「好きな時間に受講できる。」
それだけでも十分な価値がありました。
しかし現在は、多くのサービスがオンラインに対応し、AIも普及したことで、その価値だけでは差別化が難しくなっています。
だからこそ、これから重要になるのは、
「誰に、どんな価値を提供するサービスなのか。」
という部分です。
- 英検対策なのか
- 企業研修なのか
- 学校教育なのか
- あるいは、特定の職種や資格に特化したサービスなのか
レポートでも、今後は単に動画コンテンツを提供するだけではなく、AI・講師・データ・コミュニティなどを組み合わせた、付加価値の高いサービスが競争力を持つと分析されています。
オンラインスクール市場は、まだ成長しています。
しかし、それは「どのサービスでも伸びる市場」ではありません。
強みが明確で、利用者に選ばれる理由を持ったサービスが成長する市場へと変わってきています。

私たちも、これからは「専門性」をもっと磨いていきます
私たちも、この流れはとても強く感じています。
ワールドトークでは、日本人講師による英語学習。
KIRIHARA Online Academyでは、英検・TOEIC対策。
WTEでは、オンラインスクール運営。
どれも、「オンラインだから」ではなく、
「この分野なら私たち」
と思っていただけるようなサービスを目指してきました。
実は、このブログを書き始めたのも同じ理由です。
市場レポートや一般論だけなら、AIでも書けます。
でも、
- 15年間オンラインスクールを運営してきて感じたこと
- 成功したこと
- 失敗したこと
- そして、その中で得た経験
それは私たちにしか発信できません。
AIの時代になったからこそ、
一次情報や実体験の価値は、これからさらに高くなっていく。
私はそう考えています。
だからこれからも、このブログでは市場の変化だけではなく、現場で実際に起きていることも、できるだけ正直に発信していきたいと思います。

今回ご紹介した市場調査レポートは、無料でダウンロードできます
この記事では、2026年のオンラインスクール・オンラインレッスン市場について、私が特に気になったポイントを中心にご紹介しました。
ただ、今回の調査では、ここでは紹介しきれなかったデータや市場動向もたくさんあります。
国内・海外の市場規模や今後の成長予測、BtoB・学校教育への広がり、AI活用、資格対策市場の動向など、より詳しい内容をレポートにまとめています。
今回作成したのは、以下の2つです。
- 2026年度のオンラインスクール・オンラインレッスン市場
- オンライン資格対策市場の現状と将来性
この記事を読んで、
「もう少し詳しい市場データを見てみたい。」
「これからオンラインスクールを立ち上げるための参考にしたい。」
「自社のサービスが、今後どの市場を狙うべきか考えたい。」
という方は、ぜひレポートもご覧ください。
どちらも無料でダウンロードいただけます。



\ 2026年のオンライン教育市場を、もっと詳しく /
WTEでは、オンラインスクールの立ち上げもご支援しています
オンラインスクール市場は、今も少しずつ成長を続けています。
今回の市場調査を見て、「オンラインスクールを立ち上げてみたい」「既存サービスをもっと成長させたい」と思われた方へ。
WTEでは、15年以上のスクール運営と200校以上の立ち上げ経験をもとに、システムだけでなくサービス設計や運営についてもご相談いただけます。


