【2023年最新】オンラインレッスンの市場を読み解くポイントを解説

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- 投稿者:森山 卓
- カテゴリー:オンラインスクールのはじめ方
オンラインスクール起業を考えている方。
オンラインレッスンで新規事業をお考えの方に。
「どのくらいの市場規模があるのか?」
「成長性はあるのか?」
「参入するメリットがあるのか?」
気になりませんか?
こちらの記事で解決いたします。
結論を先に申し上げると、間違いなく今後大きくなります!
参入するメリットはあります。
その理由をさまざまなデータを元に解説させていただきます。
私は、株式会社ライトアップの森山(@wu_moriyama)です。
これまで、10年以上のオンラインスクール運営と、200校以上のスクール立ち上げを実施してきました。
毎年、市場についての記事を書いてますが、年々わかりやすくなってると好評いただいています(笑)!
事業計画を作成したい経営者の皆様。
経営層へプレゼン資料を作成の担当者様に。
少しでも、参考になりますと幸いです。
この記事でわかること
- オンラインスクールの市場規模がわかる
- オンラインレッスンの今後の成長性がわかる
- オンラインスクールで新規事業に役立つ
もくじ
今年度のオンラインレッスン市場を見てみよう
「オンラインレッスンってコロナ後どう?」
「オンラインレッスンの最新の情報は?」
そんな皆さまに。
まずは、オンラインレッスンの市場データを見てみましょう。
矢野経済研究所のレポートに掲載されている市場規模のデータです。
引用元:eラーニング市場に関する調査を実施(2023年)(矢野経済研究所)
2022年度の国内eラーニング市場の規模は、3,705億円の見込み。
2023年度も3,773億円という予測となっています。
コロナ禍の2020年度と比較すると、成長は鈍化していますが、今でも右肩上がりに伸びています。
コロナの沈静化により、教室への回帰も見られ、成長スピードは落ちました。
ただし、着実にオンラインレッスン市場は大きくなっています。
オンライン英会話を中心とする、「語学」の市場規模も見てみましょう。
弊社で10年以上、市場データの推移をまとめています。
引用元:語学ビジネス市場に関する調査を実施(2023年)(矢野経済研究所)を元に加工
参考:【2023年度最新】オンライン英会話の市場を読み解くポイントを解説(WTE)
コロナ禍を経て、オンラインレッスンが一般化したことで、成長スピードが更に加速。
各スクールの競争や、企業努力によって、サービス品質の向上も見られます。
オンライン英会話スクールの新規上場のニュースもありました。
今後も更なる成長が予測されます。
コロナの時の勢いは弱まったけど、確実にオンラインレッスンは必要とされる世の中になったメェ。
オンライン英会話市場について、より深くまとめた記事もありますので、ご覧ください。
今後もオンライン教育が普及する理由
「なんでオンラインレッスンは必要?」
ここからは、今後もオンライン教育が普及する理由について解説します。
ユーザーの視点から、国が推進するプロジェクト、時代の変化まで、いくつもの角度から読み解いていきます。

オンラインレッスンの利便性の高さ
オンラインレッスンが普及する最大の理由は、利便性の高さにあります。
2017年に消費者庁が「オンラインレッスンの動向整理」、「オンラインレッスンのアンケート結果」という2つのレポートを公開。
これは、国内のオンラインレッスンユーザーのリアルな反応がわかります。
ぜひ、事業を起こす方に見ていただきたいです。
特に注目すべきデータがオンラインレッスンのメリット、デメリットについて。
引用元:オンラインレッスンの動向整理(消費者庁)
メリットとして挙げられている点として、
- 教室等の移動時間が必要ない
- 自分の都合の良い場所で受講できる
- 自分の都合の良い時間に受講できる
という利便性の高さがほとんど。
逆にデメリットとしては
- 身振り、手振りを使うことが難しくコミュニケーションがしにくい
- 画面が小さいなど、臨場感に欠ける
- 自宅ではやる気が持続しにくい
というレッスンの質や、モチベーション維持に対する不満が多くみられます。
ただし、グラフの右手を見ると、特に不便を感じていない方も多いことがわかります。
今後、今以上にタイムパフォーマンスを重視する世の中になります。
オンラインレッスンの利便性は必ずビジネスチャンスになると考えます。
場所や時間に縛られることなく、学習できる。
それが、オンラインレッスンの最大の強みと言えます。
文科省が進めるGIGAスクール構想
国策として進めている例を2つ挙げます。
まず一つはGIGAスクール構想。
GIGAスクール構想は教育へのICT活用を目指した取り組みです。
国内の学校に、PC・タブレット端末の支給、Wi-fiなどのネット環境の整備が進行。
コロナ禍で計画も前倒しとなり、国内の小中学校ではすでに1人1台の支給は終了しました。
GIGAスクール構想ではこのような学習を目指しています。
- 子どもたちが早期から先端技術に触れる機会を作ること
- 多様性を重視し、一人一人が個別最適化した教育を実現すること
- ITやプログラミングの理解を促進すること
- 遠隔授業により、学校以外での学習環境を構築すること
- 知識の詰め込みではなく、能動的に情報を収集できる力を身につけること
PC・タブレット端末を使った学習スタイルは一般的となり、遠隔授業も実施されています。
オンラインでの学習環境の構築はこれからも進みます。
オンラインレッスンは今以上に当たり前のものとして定着していくと予測されます。
GIGAスクール構想の実現について(文部科学省)
経済産業省が推奨するリスキリング
次に紹介するのは、近年話題となっているリスキリング。
リスキリングとは、DXが推進される現代において、新しい技術やビジネスの変化に対応するための知識やスキルを学ぶこと。
特にBtoBの研修市場では、リスキリングを目的としたDX研修などが注目を集めています。
経産省が推進する事業として、「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」があります。
急速な技術の発展の中、企業のDX化を進めるためには、IT人材が必要。
社会人の学び直しに予算をかけて「人への投資」に力を入れています。
これによって、国内の研修事業は更に勢いがつくものと見られます。
仕事をしながらも、学び直しを行う環境として、動画やオンライン授業は活用されていきます。
BtoCの市場だけでなく、BtoBにおいてもオンライン学習は更に普及していくことが予測されます。
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業(経済産業省)
オンライン診療やIT重説も
教育以外の分野においても、オンラインを活用したビジネスは広がっています。
2018年に制度化されたオンライン診療は、コロナ禍において浸透し始めました。
現代においても厚生省を中心により身近になるよう制度化が進められています。
賃貸契約の重要説明も2017年に制度化、オンラインを通したIT重説が始まります。
今では、Web内見と組み合わせ現地に行かず、賃貸契約が可能な環境ができました。
このように、国策として様々な業界でオンライン活用を推進。
今後ビデオチャットを使ったサービスは当たり前になっていきます。
オンライン診療に関するホームページ(厚生労働省)
建設産業・不動産業:IT重説本格運用(国土交通省)
コロナ禍によるオンラインレッスンの一般化
ここからは、実際にオンラインレッスンをビジネスとしてやってきた経験の話をします。
10年以上、この業界にて仕事を進めてきて、明らかに「コロナ禍」による変化は感じています。
私たちが仕事を開始した頃は、オンラインレッスンはまだ「ニッチな市場」でした。
それが、今では「当たり前」の世の中になりました。
まずは、一つの例としてGoogleトレンドのデータを共有します。
オンラインレッスンはコロナ禍で一気に検索が伸びました。
拡散防止のために教室の運営自粛や、遠隔授業の推進など、人の流れがオンラインに向かったためです。
引用:Google Trendsのデータより
オンライン英会話は勿論ですが、オンラインレッスンはコロナで市場が構築されたのがわかります。
そして注目するべきポイントが2020年以降。
オンラインでの学習が一般化されたことで、需要が維持され続けています。
また、多くのスクールがこのコロナにより成長しました。
実際に弊社で運営する「ワールドトーク」というオンライン英会話のGoogle Analyticsを見てみます。
引用:ワールドトークのGoogle Analytics結果
そして、同じように2020年以降も需要は維持されています。
コロナによって、オンラインレッスンの市場が一気に作られ、それが現代において当たり前のものになったと考えられます。
eラーニングにおける技術の進化
テクノロジーの進化により、オンライン教育はさらに充実していきます。
オンライン英会話もSkypeという一つの通話システムが生まれたことからスタートしました。
今では、Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなど様々な通話システムが普及。
DMM英会話のBellbirdなど、WebRTCの技術を使った独自システムを開発も増えました。
通話システム以外にも、オンライン教材、LMS、動画講座など、学習を充実させる環境が増えています。
弊社が開発を行っている予約システムWTEも、学習環境を快適にさせる仕組みの一つ。
今後、VRやAI、メタバースなどの新しい技術もオンライン教育に導入されていくでしょう。
技術の進化は、より教育のデジタル化を促進させます。
それによって市場規模も更に大きくなると予測ができます。
日本のオンライン教育は遅れている
教育のデジタル化は、世界中で行われています。
世界的に見ると、日本のオンライン教育は遅れをとっています。
だからこそ、国内でもオンライン教育の促進はこれまで以上に力を入れるべき分野になります。

OACD諸国において日本は教育のデジタル化が遅れる
2020年、OECD(経済協力開発機構)とハーバード大学教育学研究科による「新型コロナウイルス対策に関する、教育領域におけるフレームワーク」という調査レポートが発表されました。
オンライン教育において、自宅や学校がどのくらい整備されているのかを調査しています。
その中でも特に、学校教育においては、圧倒的にデジタル化の遅れが目立ちます。
※以下2点においては最下位という結果
「教師はデジタルを取り入れた授業の準備に十分な時間を確保している」と校長が判断した学校の割合
「授業でのデジタル活用について専門的に取り組むためのリソースを確保している」と校長が判断した学校の割合
引用元:OECD調査に基づく諸外国のEdTech環境調査まとめ(atama + EdTech研究所)
GIGAスクール構想など、日本全体として教育のデジタル化は進められながらも、世界の先進諸国と比べると遅れているのが現状。
デジタル化が進む世界において、日本はその流れについていく必要があります。
そのためにも、教育のデジタル化は今後も力を入れ続ける分野になるのではないかと考えています。
アジアで見てもオンラインの普及は低い
OECDだけでなく、同じアジア圏においても日本のオンライン教育の普及の低さはデータとして出ています。
レノボ・ジャパンが2021年に、コロナ蔓延後に行われた遠隔授業の比較調査では実施率51%という結果。
他のアジア諸国と比べても、オンライン移行は低い数値となっています。
引用元:日本の遠隔授業実施率は51%、コロナ禍で増加もアジアでは遅れ(ReseEd)
インド、香港、韓国、インドネシア、フィリピン、マレーシア等、実施率は70%と高い水準となっています。
日本において、教育のオンライン化が遅れていると言わざるをえない状況です。
世界的に市場の拡大は止まらない
Panorama Data Insightsが2021年に発表した新しいレポートで、PCやタブレットの普及がデジタル教育市場に大きく貢献していると発表がありました。
※詳しいレポートはこちらから
引用元:デジタル教育の世界市場は2030年に1,191億米ドルに達する見込み|(CAGR)年平均成長率:29%(Panorama Data Insights Ltd.)
その中でも、特筆すべき点が2021年から2030年までの市場規模は年平均成長率29%で推移、2030年には1191億米ドルに達するということ。
つまり、10年後は今の市場規模の約10倍の規模になるということ。
世界においても、これから毎年デジタル教育は成長していく分野です。
日本もこの流れに遅れないように、教育のIT化はより一層力を入れていかなければならないと考えます。
オンライン教育の普及は世の中が便利になること
オンライン教育が普及していくことで、多くの社会的メリットがあります。
平等な教育機会の構築、多様性への配慮、個の特性を活かした学習など、これからの時代に合わせた環境構築が実現できます。

地域や環境による教育格差を減らせる
都心と地方による教育格差はよく話題になります。
講師や学習塾の数も違えば、その後の就職先のことを考えても、差が生まれてしまうのは仕方がないこと。
三大都市圏とその他地域での4大卒のデータもありますが、大都市が有利であることは間違いありません。
東洋経済:「都市vs地方」生まれによる教育格差の深刻度より
オンライン授業はこの格差を減らせると期待をされています。
インターネット回線があれば、国内どこにいても高品質な授業を受けられます。
今では、学校でのICT導入も進み、1人1台の端末を持つ体制もできました。
オンラインでできる強みを活かし、全国でも教育格差を減らすための流れが生まれていくと考えます。
外出できない方へのサポートとして
文部科学省の調査結果によると、令和3年度の中学校における不登校の生徒数は、16万3442人と報告されています。
全体の約5%に相当し、1クラスに1人が不登校の生徒がいる割合と言われています。
文科省では「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」のプランを取りまとめて公表しました。
引用元:誰一人取り残さない「COCOLOプラン」増加する不登校対策(Receed)
その中でも、やはり遠隔・オンライン教育、ICT活用はテーマの一つです。
何らかのトラブルで、ひきこもりがちになってしまった方への学習を支援する環境として、今後より注目されていきます。
マンツーマン、個別指導の対応も
学習のペースは子供によって変わります。
一斉型の学習では、学習についていけない子もいれば、先に進みたいけれど進めないという状況も生まれています。
一人ひとりに合った「学びの個別最適化」が求められています。
ICTの導入や、更に今後のAI活用により、生徒それぞれの得意不得意が把握できるようになります。
それによって、その生徒に合わせた個別の授業を提供する機会も増えるものと思います。

このように、オンライン授業には多くのビジネスチャンスがあります。
もし、オンラインスクールの立ち上げをお考えの方は、ステップ毎に解説した記事がありますので、そちらをご覧ください。
日本のオンライン教育をけん引します!
ライトアップでは、オンラインレッスンを事業として10年以上仕事をしてきました。
以下、弊社が運営をしているサービスです。
- 日本人講師のオンライン英会話「ワールドトーク」(2011年開始)
- オンラインレッスン予約システム「WTE」(2012年開始)
- 桐原書店との共同オンラインスクール「KIRIHARA Online Academy」(2021年開始)
これまでWTEを通して、200社以上のオンラインスクール立ち上げを支援してきました。
以下のような、スクール立ち上げから運営まで幅広くサポートが可能です。
- 事業の企画に対するアドバイス
- 必要経費の資金調達サポート
- 予約システムなどのプラットフォーム提供
- スクールホームページの制作
- サービス運営に関するアドバイス
- 講師採用に関するアドバイス
- 会員集客のサポート
私たちのミッションは、世界的にも遅れを取る日本のオンライン教育を活性化させること。
そのためにも、市場に参入する事業者を増やすことを目的として仕事をしています。
技術の提供、ノウハウの提供など、弊社だからできることがあります。
WTEは「日本のオンライン教育をけん引します」。
一緒に、国内のオンライン教育を盛り上げたいとお考えの方、ぜひ気軽にお声がけください。
まとめ
オンラインレッスンの市場について解説しました。
簡単にまとめるとこのような形になります。
オンラインレッスン市場について
- 2023年は成長は鈍化傾向だが成長性は高い
- オンラインの利便性にユーザーはメリットを感じる
- 日本のGIGAスクール構想によりオンライン授業はより身近に
- リスキリングの推進により、BtoB向けの市場も活性化するか
- デジタルの進化により今後より教育もオンラインへ移行
- 日本は先進諸国、アジアでもオンライン授業は遅れている
- 世界的に今後教育のデジタル化は加速する
- 地域の教育格差、環境サポート、マンツーマン対応が強み
確実に今後も成長していくことは間違いありません。
ぜひ、ビジネスにしたいとお考えの方は一度弊社までご相談ください。
オンラインスクールのプロフェッショナル。
それが、WTEというサービスです。
スクール立ち上げに関する様々な課題などあればいつでもお話しください。
皆様の力になれるよう、精一杯対応させていただきます!
今後ともWTEをどうぞよろしくお願いいたします。
\立ち上げをお考えの方ご相談ください/