オンラインレッスンコラム

フィットネス業界でのオンライン化の流れが急激に進行している理由

オンラインフィットネス

コロナ禍をきっかけにオンラインフィットネスの需要は高まっていますが、じっさいにどれくらいのニーズがあるのかはご存知ですか?

この記事では海外でのオンラインフィットネスの盛り上がりを示すデータを用いながら、店舗型のフィットネス事業からオンラインフィットネスへの流れがどれくらい進行しているのか解説していきます。

コロナ禍を機に打撃を受けた店舗型のフィットネス業界

コロナ禍をきっかけに、フィットネスクラブ事業は苦境に立たされることになりました。

2020年度に倒産・廃業したフィットネス事業者の数は26件に上ります。

これは過去10年間で最多となる数で、過去20年間でみても、あのリーマン・ショックが発生した2008年度の29件に次ぐ数字です(参考:「フィットネスクラブ、コロナ禍で苦境 2020年度の市場規模は3割超の急減、倒産・廃業も過去10年で最高に」)。

もともと室内に大勢を集めて運営するビジネスモデルであったため、コロナ禍をきっかけにマネタイズ方法の見直しが迫られています。

オンラインフィットネス市場が成長すると考えられる理由

そこで、近年急激な盛り上がりをみせているのがオンラインフィットネス市場です。

Report Oceanのレポートによれば、世界のオンラインフィットネスの市場規模は、2019年が31億2247万米ドルであったのに対し、2026年までには330億2667万米ドルもの規模に達するといわれています(参考:「米中で人気沸騰中!今後の成長が期待されるオンラインフィットネス市場を大解剖」)。

年平均成長率でみれば、2020年から2025年にかけて毎年33.1%を示すと予想

さらに国内においては、ピップが2020年2月に4700人に対して自身の健康に関する意識調査を実施したところ、7割の人がコロナ禍をきっかけに「健康意識が高まった」と回答しました(参考:「実施人口は16年で2倍! 「筋トレ」を日本の成長戦略の柱に置くべき理由」)。

これらの事例数字が示す通り、オンラインフィットネス市場は明らかな成長率が期待されています。

すでに世界では急成長しているオンラインフィットネス市場

Nintendo Switch専用ソフト『リングフィットアドベンチャー』が大ヒットするなど、コロナ禍を前後して自宅でフィットネスをすることへのニーズが世界中で高まっています。

中国ではソーシャルフィットネスアプリやフィットネスマシンなどを提供するスポーツテック企業「Keep」が、シリーズEラウンドで約8,000万ドルの資金調達を行い、中国国内でスポーツテック分野初のユニコーン企業となりました。

またアメリカでは、大手オンラインフィットネス企業の「Peloton」が急成長を遂げています。

Pelotonはエアロバイクなどのトレーニングマシーンの販売と、それらを用いたサブスクリプション型のレッスンサービスを提供している企業。

有料会員数は133万人を超えており、時価総額は約465億ドル(2021年1月時点)まで成長しています(参考:「米中で人気沸騰中!今後の成長が期待されるオンラインフィットネス市場を大解剖」)。

コロナ禍をきっかけに日本でもようやく注目され始めたオンラインフィットネス業界ですが、世界ではすでにメジャー産業と言ってよいほどに規模が拡大しているのです。

日本におけるフィットネス業界の市場規模

一方で、日本国内でフィットネスクラブに通っている人は全人口のわずか3.3%です。(

2018年時点)

https://www.profitjapan.co.jp/archives/201

日本においてフィットネスクラブに通うことはそれほど一般的ではありませんでしたが、コロナ禍をきっかけに人々の健康意識が高まった結果、「オンラインなら始められるかも」と考える人も増えるだろうと考えられます。

これからフィットネス業界に参入しようとする方にとっては非常に大きなチャンスであると言えるでしょう。

また、フィットネスはビジネスマン層に訴求しやすいという特徴もあります。

ITmediaビジネスオンラインの「実施人口は16年で2倍! 「筋トレ」を日本の成長戦略の柱に置くべき理由」では、スポーツアパレル「アンダーアーマー」を提供する株式会社ドームCEOの安田秀一が『「方法論」より「目的論」:「それって意味ありますか?」からはじめよう』講談社+α新書、2021)で、一流のビジネスパーソンが自身の体を鍛えている理由について以下のように述べていることが引用されています。

「一般的によく言われるのは、筋トレやランニングをすることで、ビジネスエリートとして必要不可欠なマネジメント能力が鍛えられるということです。ストイックに、そして継続的に自分の身体を鍛えることは、目標に向かって何をすべきかという計画の立案と、それを実行に移すことに他なりません。それを日常的に続けると、ビジネスパーソンとしてのスキルも向上していくというのです」

まとめ

コロナ禍をきっかけに「健康志向」がトレンドになっているなか、これまでみてきたように世界規模でのオンラインフィットネスの盛り上がり、日本国内での参入へのチャンスが生まれています。

オンライン環境が一気に普及した今、今後もオンラインフィットネス業界は成長し続けていくことが予想されます。

オンラインフィットネスを通じて、心も体も健康な人々を一人でも増やせるような未来を作れたらと思っております。

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